インターネットとは

「インターネット」の語の起源は一般名詞の「インターネットワーク」(internetwork)で、本来の意味は「ネットワーク間のネットワーク」や「複数のネットワークを相互接続したネットワーク」であるが、通常は固有名詞として、ARPANETを前身とする特定の世界的規模のネットワークを指す。特に日本語で「インターネット」と呼ぶ場合は、固有名詞の意味である場合が大半である。

また、インターネット技術を使用した社内など組織内のネットワークはイントラネット、複数のイントラネット間あるいはインターネットとイントラネット間を接続したネットワークをエクストラネットとも呼ぶ。

「インターネット」はネットワークまたはネットワークシステムを表す用語である。電子メールやウェブなどはインターネットのネットワークを利用したサービスの一つである。

 

管理と経緯

インターネットにおいて一般的に利用される各種の技術や管理制度は、歴史的経緯から一般に公開されているものが多い。インターネット上においては特定の集中した責任主体は存在しない。全体を1つの組織・ネットワークとして管理するのではなく、接続している組織が各ネットワークを管理する建前となっている。事実上の管理主体(ICANN、IETFなど)はあるにしても、それは接続している組織・ネットワークの総意として委任されていると言う建前になっている(国際的に中立的とされ、また一部は国際機関による管理もある)。それはインターネット・プロトコルの開発においても同様であり、RFC(Request for Comments)に具体化される。ただし、ICANNは非営利団体ながらも米商務省の傘下にあり、国際問題となっている。

インターネット接続が難しかった時代には、UUCPによる研究機関・大学や一部の企業などの間でのメール・ネットニュースの交換が多く見られた。専用線が高価だったための苦肉の策であった。その後、接続コストの低下に加え、World Wide Web(WWW)の流行、さらにパソコン向けOSのインターネット接続対応により、一般的ユーザへも爆発的な普及を見るに至った。

商用のインターネット利用についてはまだ歴史が浅く、20世紀末期の概ね1980年代後半に入ってからである。1990年代末期までは、個人向け接続サービスの大半は低速なダイヤルアップ接続で、従量制の課金が多くみられた。定額のブロードバンド接続サービスが低価格で提供され、爆発的に普及しはじめたのは2000年になってからであった。同時期に携帯電話でもインターネットへの接続サービスが提供されるようになり、携帯電話でのインターネット接続も一般化する。しかし、セキュリティに関する仕組みが現行のインターネットのプロトコルに組み込まれていないために、コンピュータウイルスの感染や不正アクセスなどの問題が後を絶たず、アプリケーションレベルで様々な対策が行われている。最近ではセキュアなネットワークを目指した新しい仕組みを作る動きも見られる。

プロトコル

インターネット・プロトコル (IP) とは、インターネット上の通信に用いられる基本プロトコル(ネットワーク層(レイヤー))であり、その上にトランスポート(転送)層、さらにその上にアプリケーション層のプロトコルを組み合わせて用いる。転送プロトコルにはTCPやUDPなどがあり、アプリケーション・プロトコルにはWWWで用いられる HTTP、ネットニュースに用いられる NNTP、チャット(IRC)、ファイル転送(FTP)、ストリーミングなどさまざまな利用方法に伴うプロトコルが存在する。これらのプロトコルの定義の多くは RFC として公開されている。

インターネット・プロトコルは狭義のインターネット (The Internet) だけに使われるプロトコルではなく、例えばインターネット・プロトコルや周辺技術を、企業内等のローカル・エリア・ネットワーク (LAN) 環境で応用したものはイントラネットと呼ばれる。なお、イントラネットを相互接続したものはエクストラネットと呼ばれる。

IPアドレス、ドメイン名

IPにおいては、基本的に通信するコンピュータごとに(厳密には機器のインターフェイスごとに)唯一無二の「IPアドレス」と呼ばれる固有番号を割り当てられることが通信時の前提となっており、IPを採用するインターネットにおいても、接続する各組織に対して固有のIPアドレスの領域(範囲)がそれぞれ割り当てられる。各組織はそれぞれに割り当てられたIPアドレス領域の中の固有の番号を、所有する各コンピュータに割り当てる。

IPアドレスは数字の羅列で人間には分かり難いというデメリットがあり、一般には英数字を使用した名前(ドメイン名)をIPアドレスに対応させて用いる。
例えば、「ja.wikipedia.org」というドメイン名は「208.80.152.2」というIPアドレスに対応する。インターネットに参加する各組織(研究機関、教育機関、企業、プロバイダ (ISP) 、協会・団体、政府機関その他)に対して、識別子として(広義の)ドメイン名が割り当てられており、各組織は所有する各コンピュータに対してホスト名を割り当てる。ホスト名とドメイン名をドット (.) でつないだものが各コンピュータの固有名 (FQDN) となる。

本来接続先ホストにはIPアドレスを指定する必要があるが、(狭義の)ドメイン名とIPアドレスをDNSによって関連づけることにより、IPアドレスに代わってドメイン名を指定することが可能となっている。

しかし、現在主に使われている規格 (IPv4) のアドレスが枯渇しつつあるためIPv6が開発されたが、対応にはネットワーク機器の更新が必要である上、IPv4とIPv6の機器間では直接通信ができない(IPv6の機器はほぼIPv4にも対応しているのであまり問題にはならないが)。2011年2月現在、日本での完全な対応は一部のプロバイダや学術ネットワークにとどまっているのが現状である。

アクセス

1997年から2007年までの、人口100人当りのインターネットユーザーの割合(青は先進国、オレンジは開発途上国、黄色は世界平均。出典:国際電気通信連合)

インターネットへのアクセス(接続)は、一般にはインターネット・プロトコル技術を搭載したインターネット端末を使用して、インターネットサービスプロバイダ経由で接続する。また独自ネットワークやイントラネットから、ゲートウェイ等を経由して接続できる場合もある。初期のインターネットでは、使用言語は英語、文字コードはASCII、文字はラテン文字で、接続デバイスは各種のコンピュータが大多数であった。

1990年以降のインターネットの世界的な普及により、現在では各種のコンピュータに加えて各種の携帯電話、ゲーム機、家電、産業機器などがインターネット端末機能を持つようになった。接続形態も従来の有線やダイヤルアップ接続に加えて各種の無線通信が一般化した。インターネット上で使用可能なサービスも、当初の電子メールやファイル転送などから、World Wide Web、インターネット電話、検索エンジン、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどに広がり、そのユーザインタフェースもグラフィカルユーザインタフェースやマルチメディア対応を含んだものも普及した。またコンピューティングの利用形態としてSaaSやクラウドコンピューティングなどの表現や概念が普及する基盤ともなった。これらと平行して、各種の国際化と地域化、多言語化、他のネットワークや技術との相互接続や相互運用性などが進んだ。

 

インターネットの歴史
Internet.

  • 1961年・USAはユタ州で三つの電話中継基地が爆破され、同時にアメリカの国防回線も一時的に完全停止した。この事件でアメリカ国防総省は従来の電話網ではいざという時にはまったく役に立たない事を危惧し、アメリカ空軍創設のRAND戦略研究所が核戦争にも耐えうる通信システムの研究を開始。 
  • 1964年、ポール・バラン氏は電信システムからヒントを得、さらに情報をパケット(小包)化する事で、いくつかの中継所が遮断されても情報を迂回させ目的地まで伝達されるシステムの研究報告書「分散型通信について」を提出。 
  • 1969年9月、UCLA(カリフォルニア大学ロスアンゼルス校)にルーターの元祖であるIMP(Interface Message Processor)の一号機を設置。そしてスタンフォード大学、カリフォルニア大学サンタバーバラ校にIMPをそれぞれ設置し同年12月にはユタ大学が回線に接続された。ここに24時間回線を繋げっぱなしのcomputer・Networkが誕生。 ARPA(国防総省高等研究計画局)のラリー・ロバーツが指揮するこのプロジェクト はARPANETと名づけられインターネットの元となった。

     

  • 1970~1980、ARPANETに参加できない大学や研究所を結ぶ USENET・ CSNET・ BITNETなど、ARPANETに類似するさまざまなNetworkが誕生し、1984年にはNSFNET(アメリカ科学財団のNetwork)がARPANETとも相互に接続され、1990年頃までにはアメリカじゅうのNetworkが相互接続されてインターネットの通信網が形成された。 
  • 1992年、スイスでティム・バーナーズ・リー氏はインターネットに繋がるすべてのサーバーのディスクにある文書が簡単に相互に閲覧、転送のリンクが可能になる様にURL(共通の文書名の表記)とHTML(共通の書式)とHTTP(転送する為のプロトコル)を考案、自作プログラム「WWW」を開発、そしてこの構想(仕組み)自体をWWW(World Wide Web)と名づける。また、自分のコンピューターに作り上げる文書をホームページと呼び。これらを異なるプラットホームのコンピューターに普及させる為に、その仕様書とメッセージをインターネットへ流し全世界へその情報を公開した。

    (補足)▼ティムズ・バーナーズ・リー氏は最初、「世界に広がる情報網」という意味で「ワールド・ワイド・メッシュ(網の目)」と命名していた。しかし「メッシュ」が「メス」とも聞こえると、口の悪い友達に指摘された。メスだと「世界規模の混乱」という意味になってしまうので、必死に考えた末「ウェッブ(クモの巣)」にしたという。

     

  • 1993年WWWに共感したアメリカ・イリノイ大学に在籍するNCSA(国立スーパーコンピューター応用センター)の学生たちが、WWW閲覧プログラム「モザイク」を開発し画像も表示出来る様にした。Windows・Macintosh・UNIXワークステーションなどで動く各Versionのモザイクとサーバー用のソフトウェアをNCSAは無料で公開、インターネット人口が爆発的に増加。マスコミにも「インターネット」という言葉が登場し始め、その存在が一般にも知られるようになる。

     

  • 1994年、ジム・クラークはモザイクを開発したイリノイ大学の学生を勧誘しモザイク・コミュニケーションズ社を設立。WWWブラウザー「モジラ」を開発しインターネットで無料配布した(ただし個人のみ)。イリノイ大学のクレームでネットスケープ・コミュニケーションズ社に変更、WWWブラウザーもNetscape Navigatorへ変更し年間で2000万人のユーザーを獲得。 
  • 1995年 Microsoft社もモザイクのライセンスを受け「インターネット・エクスプローラー」を開発しWindows95と共に無料配布。いよいよ増してインターネットの人口は増え、日本でもブームとなる。 
  • 1997年、日本のインターネット人口572万人程、ドメイン名に.jpの付く日本のホストがネットワークウイザーズ社の調べで97年1月にはアメリカに次いで第二位(約73万台)となり、ドイツ・イギリス・カナダを抜いた。国内のプロパイダもここ一年間で1200社を超える新たなプロパイダが誕生し、郵政省のカウントでの総数は97年四月の時点で1,645社にのぼった。
     
  • 1998年、インターネット白書の調査で、日本のインターネット人口が1,000万人を突破。さらに年末には1,385万人に達すると予想。

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